人生は限られている
http://d.hatena.ne.jp/jun-jun1965/20091119
全部読んでから何か言え、というのは正論だが、人生は限られている。私は『夜明け前』を四分の三しか読んでいない。もしそれで誰かが、残り四分の一が面白いのだ、と言ったら続きを読むだろう。時には十ページで放り出すこともあるが、もし信頼している誰かが、いや、もっと読んだら面白い、と言ったら読むかもしれない。
僕は今年、『夜明け前』 を読んだのですが、それはもう散々な目にあいました。特に最後の四分の一(第二部(下)ですね)なんかひどいもんです。もともと読むのが遅いものですから毎晩寝不足になるし、読書に夢中になって電車は乗り過ごすし、最後のほうなんか涙が止まらず目が真っ赤になって非常に恥ずかしい思いをしたものです。その後、『家』 だの 『新生』 だのだらだら長い小説ばかり読むようになり、夏休みには島崎藤村ゆかりの馬籠や小諸へ旅行に行き、その間ずっと藤村の話ばかりするものですから家族には呆れられる始末です。そんな塩梅ですから、猫猫先生は 『夜明け前』 を読まないほうが良いと思います。
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