Miles Davis Quintet / The Unissued Japanese Concerts

The Unissued Japanese Concerts - Tokyo, July 12, 1964 / Kyoto, July 15, 1964 (2CD)

• 1964年7月12日、7月15日録音。
• Miles Davis (tp), Sam Rivers (ts), Herbie Hancock (p), Ron Carter (b), Tony Williams (ds)

　マイルスの東京と京都の公演を収録したブートレッグを2枚組み合わせた CD。DISC1は1964年7月12日、日比谷野外音楽堂（東京）、DISC2は7月15日、円山公園音楽堂（京都）の演奏が収録されている。
　2011年発売と書かれているが、だいぶ前から出回っていたブートレッグを編集しなおしたものらしい。
　音質は両方とも C クラス。余計なノイズは取り除かれているが、全体にざらざらした音である。また、楽器の音のバランスが悪く、東京はドラムが、京都はピアノがほとんど聞こえない。しかし、トランペットとテナー・サックスの音はばっちり収録されていて、それなりに楽しめるアルバムだと思う。
　演奏内容は、特に京都のほうがノリがよくて、マイルスとサム・リヴァースが快演している。DISC2-(2) "Oleo" と (4) "Walkin'" でのマイルスは、これでもか！というほど前のめりに突き進んで行く。これで音質が良かったら、"'Four' & More" に次ぐ名盤になっていたのではないだろうか。
　DISC2-(6) "Seven Steps To Heaven" はわずか2分56秒の収録時間だが、実際は録音が途中で切れているようだ。ドラム・ソロの後、冒頭のテーマを編集でつないであって、最後は無理やり拍手で終わらせているのである。
　本 CD はスリーヴがわりと豪華で、来日当時の雑誌等から集めたと思われる写真が多数収録されている。（京都公演雨天だったらしく、客席は傘をさした人が多い。）また、アナログ・レコードを模したディスクのデザインがおしゃれだと思った。