Wayne Shorter / Joy Ryder

Joy Ryder

Joy Ryder

  • 1987年録音。
  • Wayne Shorter (ss, ts), Patrice Rushen (key), Nathan East (el-b), Terri Lyne Carrington (ds), Geri Allen (p, synth), Herbie Hancock (synth), Darryl Jones (el-b), Frank Colon (perc), Dianne Reeves (vo)
  • ショーターとパトリース・ラッシェン、ネーザン・イースト、テリ・リン・キャリントンによるカルテットを中心に、数名のゲストを加えて制作されたフュージョン・ファンク・アルバム。
  • キャリントンは1965年生まれのドラマー。オーディションで選ばれてショーターのグループに参加した時は21歳だった。後にハービー・ハンコックのグループのライヴで、彼女の演奏を聴いたが、非常にパワフルなドラムを叩く人である。しかし、本アルバムにおいては、かなり抑えめ。シンプルで着実な音を出している。"Joy Ryder" はキャリントンを迎えて、前作 "Phantom Navigator" の打ち込みドラム(どう考えてもあれは失敗)とは対照的な雰囲気の作品になったといえるだろう。
  • 1986年には、キャリントンとパーカッション奏者マリリン・マズールを加えたメンバーで、ショーターは初めて自己名義のグループによるツアーを行った。その後、ベテラン・キーボード奏者パトリース・ラッシェンが加入。とにかく女性ミュージシャンの参加が多く、ショーターはこのバンドのことを「ユニセックス」と呼んでいたそうである。
  • 全7曲入り。(1), (2), (3), (5), (7) には(これまた女性ピアニストの)ジェリ・アレンが参加。また、(4) と (6) にはハービー・ハンコックが参加。すべての曲がツイン・キーボードとなり、非常に分厚いサウンドをつくり出している。
  • (7) はダイアン・リーヴズをフィーチャーしたヴォーカル曲。ソプラノとヴォーカルがユニゾンなのと、歌い方がのっぺりしすぎているので、なんとも気持ち悪い曲である。サックスのアレンジはなんとかならなかったのだろうか。
  • 同じフレーズ(テーマ)を繰り返し、その上にサックス・ソロをかぶせていく形式の曲が多く、特に (1)〜(3) が印象に残る。