ABWH/イエス・ミュージックの夜


  • 1993年発表のライヴ・アルバム。"An Evening Of Yes Music Plus"。
  • 1989年9月9日、テレビ番組用に演奏・収録されたビデオ/LD作品(のちDVD化)および2枚組CDである。
  • メンバーは、ジョン・アンダーソン(vo)、スティーヴ・ハウ(g)、リック・ウェイクマン(key)、ビル・ブラッフォード(ds)。ゲスト・ミュージシャンとして、ジェフ・バーリン(b)、ジュリアン・コルベック(key)、ミルトン・マクドナルド(g)。
  • 本作は1991年に発表された『結晶』よりも前の作品である。『結晶』が発表された時点で、ABWH はイエスに統合・吸収されている。さらに、その後ジョン・アンダーソン以外のメンバーが脱退したため、完全にタイミングを逸した「幻のライヴ盤」になってしまった。
  • ツアー・タイトルをめぐって、本家イエスのクリス・スクワイアとの間に確執があり、裁判沙汰になったと噂されるが、真偽は不明。とにかく、アルバムとして発売されるまで3年かかったという事実のみが残されている。
  • 最近になって初めて全部聴きとおしたのだけれど、冒頭4曲目までメンバーのソロ・コーナーが続くので、がっくりきてしまった。あとのバンド演奏が素晴らしいだけに、こういう微妙な部分はばっさりカットするべきだったと思う。
  • それはともかく、バンドの演奏内容は非常に充実している。90年代以降のイエスは、過去のヒット曲を収録したライヴ盤を乱発するようになるのだが、正直かなり当たり外れがある。本作はその中でも「当たり」といって良いだろう。
  • 上の動画は、「テーマ」("Theme")。長い序奏部に続いて1:54から始まるドラムがかっこいい。スタジオ録音盤『閃光』のヴァージョンよりずっと優れていると思う。


An Evening of Yes Music Plus

An Evening of Yes Music Plus