チャンドラー 『さらば愛しき女よ』
私立探偵フィリップ・マーロウが登場する小説は、実はソフトボイルドである。
※強調部は引用者による。
I had had two cups of black coffee, then I had had a drink, then I had had two soft-boiled eggs and a slice of toast broken into them, then some more black coffee with brandy laced in it.
FAREWELL MY LOVELY by Raymond Chandler
私はブラックのコーヒーを二杯飲んでから、ウィスキーを一杯飲み、半熟の卵を二つとトーストを一枚砕いて食べ、それから、こんどはコーヒーにブランディを入れて飲んだ。
レイモンド・チャンドラー 『さらば愛しき女よ』 28 (清水俊二訳)
フィリップ・マーロウは卵を半熟で食べる。原文を読むと、トーストをちぎって半熟卵にひたして食べていることがわかる。
これはこれでおいしそうだが、胃が弱いのかというと、そういうわけでもなさそうである。
さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2))
- 作者: レイモンド・チャンドラー,清水俊二
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1976/04/01
- メディア: 文庫
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