『ゲド戦記2 こわれた腕輪』 再読

  • 口絵の地図はほとんど無意味なので、途中で見ないほうが良い。
  • 1は距離の単位がマイルだったが、2ではキロメートルになっている。(翻訳のせいかも。)
  • 序盤の100ページ、テナーの成長過程を描いた部分は意外と面白かった。テナーは4以降、主人公になっていくので、かなり重要なパートなのかもしれない。
  • 墓所に現れた謎の男(読者には彼がゲドであることが示されている)が登場してから、《まことの名》 を名乗るまでの中盤がとにかく長い。
  • 終盤の50ページは怒涛の展開。
  • テナーは最後の最後まで、自分のこれからの生き方について悩むのだけど、その結末に至るまでの心理描写が、本作の肝なのだと思った。

 「お願い。ね、お願いだから、西国の竜の話をして。」


 ル=グウィンゲド戦記2 こわれた腕輪』 9 エレス・アクベの腕輪

  • 結局、「西国の竜の話」 は最後まで出てこない。作者は意地悪である。


こわれた腕環―ゲド戦記〈2〉 (岩波少年文庫)

こわれた腕環―ゲド戦記〈2〉 (岩波少年文庫)