川端康成 『雪国』

「こいつが一番よく君を覚えていたよ。」と、人差指だけ伸した左手の握り拳を、いきなり女の目の前に突きつけた。


 川端康成 『雪国』

 次回はおそらく猫猫先生が 「人差指」 の話をされると思うので、先に書いておきたいのだが、これ、中指なんじゃないの?
 念のため検索してみたら、渡辺淳一が 『あとの祭り 指の値段』(新潮文庫)という本で、やはり中指説を書いていることがわかった。同じことを考えるひとは結構多いのかもしれない。