東野圭吾を軽く10冊
ただし順不同に。
『手紙』
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2006/10/06
- メディア: 文庫
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兄の犯した強盗殺人のため、社会から阻害され、ひたすら差別を受け続ける弟。
「差別はね、当然なんだよ」
後半に登場する人物のこの一言に、作者の主張が集約されている。結末もすごく良い。
『さまよう刃』
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/05/24
- メディア: 文庫
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凶悪犯に愛娘を殺された父親による復讐譚。犯人を除くすべての人々が父親に共感しているのに、私刑は許されないというもどかしさがテーマ。
『手紙』 とは逆に、犯人の登場場面が少なく、おまけ扱いになっている。
『白夜行』
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2002/05/25
- メディア: 文庫
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主人公の心理描写を敢えて書かないという手法は、ダシール・ハメット 『血の収穫』 に通じるものを感じる。 登場人物が多く、時代も場所も変化に富んでいるが、長いストーリーを一気に読ませる展開は見事としかいいようがない。 (だが、結末は暗い。)
こんなに分厚い文庫本は持ち歩きにくいので、2冊に分けてほしいと思った。
『片思い』
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/08/04
- メディア: 文庫
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アメフト部の元部員たちが主要な人物として登場するのだが、だからといって日常会話の中にアメフト用語を連発されると、ニュアンスがさっぱりわからない。
面白い小説だとは思うのだが、性同一性障害、ジェンダーといったシリアスなテーマと、スポーツマンたちの(薄っぺらに見える)生き方に、どうにもかみ合わないものを感じた。
『悪意』
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2001/01/17
- メディア: 文庫
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最初から最後まで、どんでん返しの連続。 いやー、だまされました。(良い意味で。)
(野々宮ならぬ)野々口、藤尾、美弥子、長野、静子など、登場人物の名前の多くが、夏目漱石の小説から引用されていることに気づいた。
『変身』
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/06/06
- メディア: 文庫
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脳移植を行ったら、臓器提供者の人格が乗り移ってしまった、というホラー風小説。同じようなテーマの逢坂 剛 『さまよえる脳髄』もおすすめ。
『分身』
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 1996/09/20
- メディア: 文庫
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クローン人間というテーマは今読むとちょっと古い気がするが、二人の女性主人公のキャラクターが良い感じ。
『秘密』
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/05/10
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妻と娘が交通事故にあい、妻は死亡。ところが、意識を取り戻した娘の体に、妻の精神が乗り移ってしまった、という話。父親が娘とセックスしようとして失敗する場面が2回も出てくるが、なんで手コキしないのかと思っていた。(←読み間違いです。)
『探偵ガリレオ』
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2002/02/10
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オカルト風の事件を科学の力で解決する探偵ガリレオ・シリーズの連作短編集。「怪奇大作戦」 に近いものを感じる。
福山雅治主演の TV ドラマ版と結末が違う作品が多いので、ドラマをすでに観た方もぜひ。
『容疑者Xの献身 』
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/08/05
- メディア: 文庫
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犯人が誰なのか、最初からわかっているのに、使われたトリックが全くわからない。見事にだまされました。 映画化も楽しみ。