2009-12-22から1日間の記事一覧

芥川龍之介 『蜃気楼』

《僕》 と妻、K君の三人は、鵠沼海岸へ蜃気楼を見に来ている。途中、近くに住んでいるらしいO君も誘い出す。(K君は途中で帰ってしまう。) 僕等は絶え間ない浪の音を後に広い砂浜を引き返すことにした。僕等の足は砂の外にも時々海艸(うみぐさ)を踏ん…

芥川龍之介 『玄鶴山房』

『玄鶴山房』 は昭和2年に発表された短編小説。 一代にして財を築いた堀越玄鶴老人とその妻、一人娘と婿夫婦、幼い孫の武夫、住み込みの女中と看護婦。肺結核のため玄鶴が離れに一人寝ているその家へ、元女中で玄鶴の妾であるお芳が幼子を連れてやってくる。…