The Bill Evans Trio featuring Stan Getz / But Beautiful

But Beautiful

But Beautiful

  • 1974年8月9, 16日録音。
  • Stan Getz (ts), Bill Evans (p), Eddie Gomez (b), Marty Morell (ds)

 ビル・エヴァンス・トリオがテナー奏者スタン・ゲッツをゲストに迎えた再会セッションとなるライヴ盤(1996年発表)。アマゾンのレビューによると、1964年に行われた最初のスタジオ・セッションのアルバム "Stan Getz & Bill Evans" が発表(Verveが勝手に発売したらしい)されたのは1973年とのことなので、その後に行われたヨーロッパ・ツアーを録音したのだろう。曲目も64年録音盤のレパートリーが中心になっている。
 本ライヴ盤は全10曲入り。(1), (2), (9), (10) は8月9日、オランダでの録音。(3)〜(8) は16日、ベルギーでの録音である。ピアノとベースの音が割れている箇所があって少し気になるが、演奏内容は抜群。(2) では勝手にブルースを吹き始めたゲッツに対して、エヴァンスが怒り、演奏を止めてしまうハプニングもあるが、一方、(7) と (8) ではゲッツがエヴァンスの誕生日を祝っていたりするほほえましい場面もある。
 ベストは、テナーとピアノのデュオによる (7) だろうか。ピアニスト、ジミー・ロウルズ作曲のカヴァーだが、当時のゲッツの十八番だった名曲である。エヴァンスは、後にこの曲を自らのトリオでも録音するのだが、発表されたのは彼の死後であった。