Clark Terry With Thelonious Monk / In Orbit

In Orbit

In Orbit

 トランペット、フリューゲルホーン奏者クラーク・テリーセロニアス・モンクの共演盤。共演といっても、ここでは完全にテリーが主役であり、モンクはサイドマンとしての活躍に留まっている。
 オリジナル LP は全9曲入り(CD は1曲追加)。(4) はモンク作曲でブルーノート時代のレパートリー、ほかはすべてテリー作曲のオリジナル。モンクがサイドマンとして参加したジャズ・アルバムは、ソニー・ロリンズマイルス・デイヴィスほか数枚あるが、本セッション、特にテリーの曲におけるモンクのピアノはきわめておとなしい。(もっとも、モンクを聞きなれた耳には、一発でわかるくらい個性的な演奏なのだが。)そのぶん、(4) ではモンクの個性が爆発しているといってよいだろう。フィリー・ジョー・ジョーンズのドラムもノッている。
 アルバム・タイトルの "In Orbit" (軌道上の)は、当時世界初の人工衛星として話題を呼んだスプートニク計画にちなんだものだろうか。