Thelonious Monk / Thelonious In Action

Thelonious Monk in Action

Thelonious Monk in Action

  • (1)〜(7) …… 1958年8月7日録音。(8)〜(10) …… 1958年7月9日録音。
  • Thelonious Monk (p), Johnny Griffin (ts), Ahmed Abdul-Malik (b), Roy Haynes (ds)

 ニューヨークのジャズ・クラブ、ファイヴ・スポット・カフェにおけるライヴ録音盤。同日の録音は "Misterioso" と2枚のアルバムに分けて収録、発表された。このあと多数のライヴ・アルバムを発表することになるモンクにとって、(発売順でいうと)初のライヴ盤である。
 オリジナル LP は全7曲入り。2回のステージが収録されているようで、(4) と (7) は1分少々のエンディング・テーマになっている。CD のボーナス・トラック (8)〜(10) は1ヶ月前の同じ場所での録音とのこと。こちらも (10) の後半にエンディング・テーマ(同じ "Epistorophy")がついている。
 本作の立役者はなんといってもテナー奏者ジョニー・グリフィンであろう。ものすごい速さのフレーズをこれでもかというほど吹きまくるのである。モンクとの共演盤に限っていえば、ジョン・コルトレーンをしのぐ勢いである。
 そのかわり、本作ではモンクのピアノが今ひとつさえない気がする。ピアノの調律も狂っている。ファイヴ・スポット・カフェにおけるライヴといえば、エリック・ドルフィーブッカー・リトルの演奏(1961年)が有名だが、やはりピアノの調律が最悪だった。そういう店なのだろうか。そういえば、どちらもロイ・ヘインズがドラムを叩いていて、似たような空気感が漂っていると思う。
 なお、アーメド・アブダル・マリクというベーシストは、ジョン・コルトレーンの "Complete Village Vanguard Sessions" (1961年録音)でタンプーラというインド音楽の弦楽器を弾いている。