Thelonious Monk & Gerry Mulligan / Mulligan Meets Monk

Mulligan Meets Monk

Mulligan Meets Monk

 バリトン・サックス奏者ジェリー・マリガンとモンクの共演盤。マリガンは "Mulligan Meets..." というタイトルで、何枚もアルバムを出しているが、ベースとドラムはモンク・グループのメンバーである。
 オリジナル LP は全6曲入り。(4) はマリガン作曲、(3) はスタンダード・ナンバーだがモンクのレパートリー、ほかはモンク作曲のオリジナルである。
 マリガンはサックス演奏も素晴らしいが、彼の良さはアンサンブル、共演者との《絡み》 にある。マリガンは、マイペースなモンクの演奏に対して、積極的に絡んでいく。(1) ではイントロ開始早々絡んでいるが、まだ反応が薄い。ところが (2) 以降の曲では、マリガンの吹くオブリガートにモンクが反応し、マリガンのソロにモンクがブロック・コードで何度も応えているのだ。
 ステレオ録音(追加曲を除く)だが、バランスが悪くベースの音が聞こえづらい。また、ドラムの音もややオフ気味で残念。CD は別テイク3曲が追加されているが、同じ曲が2回ずつ続けて収録されていて、収録順に再生すると飽きる(というかつまらない)。