Thelonious Monk With John Coltrane

Thelonious Monk With John Coltrane

Thelonious Monk With John Coltrane

 1961年発表。
 以前にも書いたが、本作の (1), (2), (4) の3曲、すなわちジョン・コルトレーンを含むカルテット演奏は実に素晴らしいものである。コルトレーンは57年の春から秋ごろにかけてモンクと共演し、ニューヨークのジャズ・クラブ、ファイヴ・スポットに出演したといわれているが、この3曲のセッションはその成果がよく伝わってくる出来となっている。モンクは翌年以降、テナー・サックスを加えたカルテットによる演奏活動を長く続けたが、その原型(であると同時に最良の演奏)をここに聴くことができると思う。
 (3) は "Monk's Music" セッションのアウトテイク(コルトレーンのソロはなし)。同アルバムのボーナス・トラックとして収録されている演奏と同一のテイクだが、こちらはステレオ録音である。
 (5) も同じく "Monk's Music" セッションのアウトテイク。3分強のショート・ヴァージョンで、ソロはコルトレーンとレイ・コープランドのみ。最後のテーマ部分は "Monk's Music" 収録の同曲(10分超)の末尾を編集・再利用している。この曲もステレオ音声だが、(3) とはかなり音が違って聞こえるので、疑似ステレオかもしれない。
 (6) はピアノ・ソロ曲。アルバム "Thelonious Himself" 収録の同曲の別テイクである。9分以上もあるスロー・ブルースで、なぜこの曲をここへ挿入したのかさっぱりわからない。単調で退屈な演奏だ。