Thelonious Monk / Solo On Vogue

ソロ・オン・ヴォーグ+1

ソロ・オン・ヴォーグ+1

 モンクはピアノ・ソロ・アルバムを何枚か録音しているが、本作はその1枚目にあたるもの。ヨーロッパにおける初の演奏旅行の折に、パリのスタジオで録音されたアルバムで、フランスのジャズ・レーベル 《ヴォーグ》 より発表された。
 全9曲入り、収録時間31分。ヴァージョンによって曲順に異動があり、ジャケットも何種類か出ている。*1 CD 化の際にノイズ等はかなり除去されているが、なにしろ音質が悪く、1950年代の録音とは思えないようなピアノの音である。
 しかし、モンク本人のコンディションは抜群で、演奏は彼の全キャリアの中でも最高の部類に入るのではないかと思う。
 初録音(たぶん)の "Evidence" はテーマのリズムのとり方が異様で、いまだによくわからない曲だ。特に、このソロ・ヴァージョンは難解である。

*1:"Hackensack" は「ボーナストラック」と記載されているが、すべてのヴァージョンの CD に収録されているはず。