Miles Davis / Bitches Brew
- アーティスト: MILES DAVIS
- 出版社/メーカー: COLUM
- 発売日: 2008/04/14
- メディア: CD
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- CD 1, CD 2-(1)〜(4) …… 1969年8月19〜21日録音。Miles Davis (tp), Wayne Shorter (ss), Bennie Maupin (b-cl), Joe Zawinul, Chick Corea, Larry Young (el-p), John McLaughlin (g), Dave Holland (b, el-b), Harvey Brooks (el-b), Lenny White, Jack DeJohnette (ds), Don Alias, Jumma Santos (perc)
- CD 2-(5) …… 1970年1月28日録音。Miles Davis (tp), Wayne Shorter (ss), Bennie Maupin (b-cl), Joe Zawinul, Chick Corea (el-p), John McLaughlin (g), Dave Holland (el-b), Billy Cobham, Jack DeJohnette (ds), Airto Moreira (perc)
総勢13名という大編成による2枚組スタジオ録音盤。1曲あたりエレピ2〜3人、ベース2人、ドラム2人等という楽器編成で、集団即興音楽が繰り広げられる。驚異の名盤である。
オリジナル LP は全6曲入り。(1) はジョー・ザヴィヌル作曲、(6) はウェイン・ショーター作曲。ほかはマイルス作曲と書かれているが、いずれもどのパートが「曲」なのかはっきりしない。テーマ(メロディ)よりも、リフ(リズムの反復)が主体になった曲想であり、多くの楽器が音を重ねていく作りになっている。スタジオ録音の前作にあたる "In A Silent Way" とは対照的に、ソウル、ファンクを軸にした音楽であり、きわめて躍動的だ。
旧版はかなり混沌としたサウンドであったが、1999年リミックス盤は一つひとつの楽器の音が、近くで鳴っているかのようにクリアになっている。
CD 1-(1) はジョー・ザヴィヌルのエレピが活躍するファンク曲。最初から不穏な雰囲気に包まれていて、ゾクゾクする。リミックス盤はトランペットのみ低音域がカットされ、やたらと軽く聞こえる。(他の曲はそんなことないのに。)
CD 1-(2) はマイルスのトランペットにかけられたエコーがかっこいい曲。ベースのリフも良い。エレクトリック期のマイルスを代表する名曲である。
CD 2-(1) ではチック・コリアのエレピが大活躍。アップ・テンポで全員がノッている。
CD 2-(2) はマイルス不参加の短い曲。これは別になくてもいいかも。
CD 2-(3) はミディアム・テンポのジャンル不明曲。というより「マイルス・デイヴィス」というジャンルの音楽なのだと思う。14分のやや単調な演奏だ。
CD 2-(4) はスロー・ナンバー。この時期のライヴではステージの最後の曲としてよく演奏された。曲の中間とラストに、ものすごいクライマックスがやってくる。
CD 2-(5) は1999年リミックス盤の追加収録曲で、ウェイン・ショーター作曲(1970年1月録音)。超スロー・テンポの曲で、マイルスはミュート・トランペットを使用(そういえばミュートを使っているのはこの曲だけだ)。二人のドラマーの名前がクレジットされているが、何度聴いてもドラムは1セットしか聞こえない。なお、同年4月に、ショーターは全く違ったアレンジで再録音した。