Miles Davis / At Newport 1958

At Newport 1958

At Newport 1958

 1958年に行われたニューポート・ジャズ・フェスティヴァル(アメリカ)におけるライヴ録音盤。58年の同フェスティヴァルのステージを撮影したドキュメント映画『真夏の夜のジャズ』には収録されていない。
 アナログ LP 時代には、セロニアス・モンクの1963年のライヴ演奏とレコード片面ずつの抱き合わせ(ニューポートのライヴという以外何の共通点もないのに)で発売されていたアルバム。90年代になって、ようやく2曲追加され、マイルスのみの演奏で、CD 化された。
 全7曲入り。(1) は司会者による紹介アナウンス。曲は当時のこのグループのレパートリーばかりで、さすがに演奏がこなれている。ステレオ録音で、音質は50年代のライヴ盤としては良いほうに入るだろう。
 屋外のステージでの演奏のためか、全体に開放的でリラックスした雰囲気になっている。それでも、ソロはかなりがっちりしていて、特にマイルスとコルトレーンは好調だ。(逆にビル・エヴァンスはそれほどノッていなくて、ソロも短い。)
 ベストは (6) "Bye Bye Blackbird"。約9分の曲のうち、4分がコルトレーンのソロである。ここでのテナーは、50年代以前の彼のベストの一つなのではないか。コルトレーンは、マイルスから独立して自己のグループを結成した後も、この曲をよく取り上げていたものである。