Michel Legrand / Legrand Jazz

ルグラン・ジャズ

ルグラン・ジャズ

  • (1), (6), (7), (9) …… 1958年6月25日録音。
  • Michel Legrand (cond., arr.), Herbie Mann (fl), Betty Glamann (harp), Barry Galbraith (g), Miles Davis (tp), John Coltrane (ts), Phil Woods (as), Jerome Richardson (bs, b-cl), Eddie Costa (vib), Bill Evans (p), Paul Chambers (b), Kenny Dennis (ds)

 フランスの作曲家ミシェル・ルグランアメリカで製作・録音したアルバム。彼は映画音楽の作曲家として有名だが、本作ではジャズのスタンダード・ナンバーを取り上げており、編曲と指揮を行っている。
 全11曲入り。マイルス・デイヴィスおよび当時の彼のグループのメンバーだったジョン・コルトレーンビル・エヴァンスポール・チェンバースが、4曲に参加している。他の曲も著名なジャズ・ミュージシャンが多数参加しており、遜色ない出来栄えで、隠れた名盤だと思う。作風としては、ギル・エヴァンスとは正反対に、かなり甘口にアレンジされた曲が多いが、わりとちゃんとしたジャズ作品になっている。
 (1) はジャズ・ピアニスト、ファッツ・ウォーラー1920年代の名曲。3拍子と4拍子を行ったり来たりするアレンジ、辛口のマイルスと甘口のビル・エヴァンスの対比が楽しい。コルトレーンも短いソロだがうれしそうだ。
 ジョン・ルイス作曲の (6) は、モダン・ジャズ・カルテットのときとほぼ同じアレンジ。途中から4ビートになって、マイルスのソロが始まる瞬間がたまらない。
 CD はジャケットの異なるヴァージョンが何種類も出ているが、内容は同じである。
 ボーナス・トラックの (12)〜(14) はルグランの別のアルバム "Legrand Big Band Jazz - For Richard Rogers" (1962年録音)に収録されていた曲で、本作のセッションとは無関係。