Miles Davis / 1958 Miles

1958マイルス+2

1958マイルス+2

 1958年5月のセッションを中心に編集されたアルバムで、1979年に日本独自で発売された企画盤。本セッションから、ピアノとドラムが変わり、ビル・エヴァンスジミー・コブが参加している。ステレオ録音と書かれている CD があるが、これは疑似ステレオと呼ばれるもので、モノラル音源をイコライザーとリヴァーブ等で左右のチャンネルに響かせている。
 全5曲入り。(1)〜(4) はマイルスの32歳の誕生日にレコーディングされた。ビル・エヴァンスのピアノから始まる (1) はミディアム・テンポ、(2) と (3) はスロー・テンポで、静かな曲が並ぶ。後半に入って (4) は "Somethin' Else" 収録曲の再演だが、マイルスのスナッピング(指パッチン)から始まるこちらのほうがかっこいい。
 ジャッキー・マクリーン作曲の (5) は1955年の録音テイクに、マイルスのソロを後から差し替えたもの。やたらと評判の悪い曲だが、たしかにマイルスには似合わない。この曲は、なくても良かったかなとは思う。(アメリカ編集盤 CD では、(3) "Stella By Starlight" の別テイクが収録されている。また、(5) の代わりにライヴ演奏が3曲収録されている。このライヴについては別掲の予定。)