Miles Davis / Relaxin' With The Miles Davis Quintet

Relaxin With the Miles Davis Quintet (Reis)

Relaxin With the Miles Davis Quintet (Reis)

 1956年に行われた 《マラソン・セッション》 の中の1枚。発売順でいうと4枚中2番目にあたり、1958年に発表されたアルバムである。
 全6曲入り。オリジナル曲はなく、すべてスタンダード・ナンバーまたはジャズ・ミュージシャンの楽曲のカヴァーである。(1) と (5) がミディアム・テンポ、(2) がスロー・バラード、(3), (4), (6) がアップ・テンポの曲。また、(6) 以外の曲ではすべて、マイルスはトランペットにミュートを使用している。
 個人的に《マラソン・セッション》 4部作の中では、この『リラクシン』が一番のお気に入りである。どの曲も全部良い。マイルスの演奏はたいていどこかに陰があるのだが、本アルバムは明るいマイルスを楽しむことが出来るのだ。それから、演奏の前後に入っている会話なども、このアルバム全体をリラックスした雰囲気にしていると思う。(だから、マイルスの曲はベスト盤みたいな形で聴くと、価値が半減する。)
 (4) "Oleo" はソニー・ロリンズ作曲の名曲。"Bag's Groove" 収録曲の再演だが、こういうグループのまとまりを必要とする曲は素晴らしいと思う。