Miles Davis / Round About Midnight

Round About Midnight

Round About Midnight

 1955年、マイルスはレギュラー・グループ、The Miles Davis Quintet を結成。同時に、世界的なメジャー・レーベル、コロンビアと契約し、本アルバムを発表した。1年間におよぶ3回のセッションから集められた演奏はどれも素晴らしく、モダン・ジャズの歴史に残る名盤となったのである。
 オリジナル LP は全6曲入り。*1 ジャズ・スタンダード*2 中心の選曲である。ドラマティックなブリッジの入ったタイトル曲 (1) は最高だし、他の演奏も素晴らしい。個々のメンバーの演奏も良いのだが、グループ全体のまとまりとノリが、格段にレベル・アップしているのだ。
 (2) は、55年10月の初レコーディングのときの演奏。かなり難易度の高い曲だと思うのだけど、チームワークばっちりである。マイルスと同い年の新人テナー奏者、ジョン・コルトレーンが加わり、若々しい(というか青い)音を出している。

*1:CD 化されてからボーナス・トラックが何曲か追加されている。

*2:歌ものではなく、ジャズ・ミュージシャンが作曲し、他のミュージシャンにカヴァーされるようになった曲を「ジャズ・スタンダード」と呼ぶ。