Miles Davis And Milt Jackson / Quintet / Sextet

Quintet / Sextet

Quintet / Sextet

 マイルスとミルト・ジャクソンの共同名義によるアルバム。本作品の録音がプレステッジ・レーベルにおける最後のオールスター・セッションとなった。このあと、マイルスは自己のレギュラー・グループを結成し、レコーディングもライヴもグループを中心に行うようになるのである。
 全4曲入り、収録時間31分。作曲者は、(1) と (3) がジャッキー・マクリーン、(2) がサド・ジョーンズ、(4) がレイ・ブライアントで、マイルスは1曲も作っていない。
"Quintet / Sextet" というアルバム・タイトルだけれども、1日のみでレコーディングを完成させているようだ。詳細は不明だが、ジャッキーが自作の2曲のみ参加した後、途中で帰ってしまった(解雇された?)ためとのこと。なんとも後味の悪い話で、本作で聴かれる演奏自体にはさほど影響は感じられないのだが、曲数が明らかに不足しているし、アルバムのイメージ低下は避けられないところだろう。マイルスがウンコ座りしているジャケットもやる気なさそうだ。

4 5 & 6: Rudy Van Gelder Remasters Series

4 5 & 6: Rudy Van Gelder Remasters Series

 ところで、ジャッキー・マクリーンは "4, 5 and 6" (1956年録音)というリーダー作を同じプレステッジから発表している。そちらは逆に、セッションの途中で人数が増えているのだから面白い。"Confirmation" という曲の途中からハンク・モブレーが加わり、ちゃっかりとおいしいソロを吹いて盛り上がるのである。
 マイルスとジャッキーは1991年7月10日、三十数年ぶりの再会ライヴで共演した。マイルスが亡くなる2ヶ月前のことであった。