Miles Davis / Miles Davis Vol.1
- アーティスト: Miles Davis
- 出版社/メーカー: Blue Note Records
- 発売日: 2001/06/26
- メディア: CD
- この商品を含むブログ (2件) を見る
- (1)〜(9) …… 1952年5月9日録音。Miles Davis (tp), J. J. Johnson (tb), Jackie McLean (as), Gil Coggins (p), Oscar Pettiford (b), Kenny Clarke (ds)
- (10)〜(15) …… 1954年3月6日録音。Miles Davis (tp), Horace Silver (p), Percy Heath (b), Art Blakey (ds)
マイルスは1952〜54年の3年間に1回ずつ、ブルー・ノート・レーベルに録音を残した。本アルバムはそのうち、52年と54年の録音を集めたものである。(53年の録音は "Miles Davis Vol.2" というタイトルで別途発表されている。)
日本盤はジャケットと収録曲が異なる。また、ほかにもさまざまなヴァージョンが出回っているようだが、曲順をセッション別にまとめたアルバムが一番聴きやすいと思う。
元々非常に音質が悪くて鑑賞に耐えないレベルだったのだが、現行の2001年リマスター盤*1 は格段に音質が向上して、最初聴いたとき別のアルバムかと思ったほどだった。(iTunes Store は音の悪い旧ヴァージョンもいまだに出しているし、古い CD もいまだに出回っているので、これから買うひとはご注意。)
52年録音は6曲プラス別テイク3曲。J・J・ジョンソンとジャッキー・マクリーンを加えたセクステットの演奏である。マイルスはヘロイン中毒でコンディション最悪だったといわれており、実際ミスが目立つのだが、選曲が良いし、ソロもメロディアスでなかなか健闘していると思う。他のメンバーも "Dig" などに比べたらはるかに安定感があって素晴らしい。
54年録音は全6曲。ワン・ホーン・カルテットによる演奏で、麻薬禍を脱した絶好調のマイルスのトランペットを楽しむことができる。ホレス・シルヴァーというピアニストは、ピアノの中低域を駆使してリズムを作り出すのがうまい人で、ドラムのアート・ブレイキーとともにこのセッションをおおいに盛り上げている。
*1:リンク先のアマゾンのページには「1998 Digital Remaster」と記載されているが、中身は2001年リマスター盤である。