Herbie Hancock / Mr. Hands

Mr Hands

Mr Hands

  • 1980年録音。
  • (1) …… Herbie Hancock (key), Byron Miller (el-b), Leon "Ndugu" Chancler (ds), Bill Summers (perc)
  • (2) …… Herbie Hancock (key), Ron Carter (b), Tony Williams (ds), Sheila Escovedo (perc)
  • (3) …… Herbie Hancock (key), Wah Wah Watson (g), Freddie Washington (el-b), Alphonse Mouzon (ds), Sheila Escovedo (perc)
  • (4) …… Herbie Hancock (key), Jaco Pastorius (el-b), Harvey Mason (ds), Bill Summers (perc)
  • (5) …… Herbie Hancock (key), Bennie Maupin (ts), Paul Jackson (el-b), Harvey Mason (ds), Bill Summers (perc)
  • (6) …… Herbie Hancock (all instruments)
  • 70年代のエレクトリック・ファンクを回顧するかのように、1曲ごとに新旧のメンバーを揃えて制作されたインストゥルメンタルフュージョン作品。(レコーディングの日付はクレジットされていないが、Amazon のレビューに書かれているような過去のテイクの寄せ集めではない。)
  • 全6曲入り。曲ごとに参加ミュージシャンが異なる。(6) はハービーによる一人多重録音。他の曲はベース5人、ドラム4人等、最も豪華なメンバー構成になっている。一方、アルバム全体の統一感に欠ける面は否めない。
  • (1) はスロー・ナンバー。典型的なフュージョンサウンドで、エレピやシンセの分厚い音が楽しめる。
  • (2) は V.S.O.P. のロン・カータートニー・ウィリアムスが参加しているアコースティック・ファンク。スティール・ドラム風のシンセの音がオーヴァーダビングされているが、その部分だけチープな音になってしまっている。パーカッション奏者の Sheila Escovedo はのちにプリンスと共演して有名になったシーラ・E である。
  • (3) は録音時点で最新のハンコック・グループのメンバーによるディスコ・ナンバー。後半、アルフォンス・ムザーンのドラムがパワー全開になって、ハービーのエレピを煽りまくる。
  • (4) はジャコ・パストリアスとハーヴェイ・メイスンが加わるミディアム・テンポの曲。ベース・ソロはないのに、ジャコパスのベースはきわめてメロディアスに歌う。美しい曲だと思うのだが、ジャコパス以外記憶に残らない感じ。
  • (5) は 《ヘッドハンターズ》 のオリジナル・メンバーによる演奏。アルバム "Directstep" に収録されている曲の再演だが、まったく別の曲のように聞こえる。冒頭のシャッフル・リズムは1分ほどで、あとはとんでもない速さの16ビートになる。ハーヴェイ・メイスン凄すぎ。
  • (6) はハービーの一人多重録音によるスロー・ナンバー。ここでは初めて Linn drum というリズム・マシーンが導入されている。シンセの柔らかな音は耳に心地よいのだが、曲が複雑すぎて印象に残りにくい。