Herbie Hancock / Head Hunters

Headhunters

Headhunters

  • 1973年8〜9月録音。
  • Herbie Hancock (el-p, clavinet, synth, pipes), Bennie Maupin (a-fl, ss, saxello, ts, b-cl), Paul Jackson (el-b, marimbula), Harvey Mason (ds), Bill Summers (perc)
  • 前作 "Sextant" から、ベニー・モウピン以外のメンバーを一新。幻想的なサウンドをきっぱり捨て去り、洗練されたファンク&クロスオーヴァーの大傑作を創りあげた。70年代のハービーを代表するベストセラーとなった名盤である。
  • 全4曲入り。(1) はハンコック、モウピン、ポール・ジャクソン、ハーヴェイ・メイスンの4人による共作。ほかはハンコック作曲のオリジナル。
  • (1) は15分の大作。前半のベースラインはハービーがシンセサイザーで弾いている。メイスンのドラムは最初からずば抜けている。シンセ・ソロもかっこいいが、その後リズム・パターンが変わってからのベース、ドラム、エレピがすごい。
  • (2) はハービーのデビュー作 "Watermelon Man" をハーヴェイ・メイスンがアレンジした曲。原曲のメロディをほとんど解体し、大胆なファンク・ナンバーに変貌させている。(クレジットされていないがギターみたいな音が聞こえる。)
  • (3) はミディアム・テンポから始まり、途中から急速16ビートに変わる曲。ソプラノ・サックスとエレピのソロをサポートするドラムは人間業とは思えない迫力である。
  • (4) はスロー・テンポ曲。ゆっくりしているが、リラックスして聴けるような曲ではなく、熱を帯びた演奏である。
  • 70年代のハービー作品は本アルバムを基調としたファンク路線が多いのだが、他のアルバムに比べて本作が優れているのは、ハーヴェイ・メイスンの貢献によるところが多い。彼が全面的に参加したアルバムは少ないのだが、いずれも名演奏だと思う。