Herbie Hancock / Mwandishi
- アーティスト: ハービー・ハンコック
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2012/08/08
- メディア: CD
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- 1970年12月録音。
- Herbie Hancock (el-p), Buster Williams (b, el-b), Billy Hart (ds), Eddie Henderson (tp, flh), Benny Maupin (b-cl, a-fl), Julian Priester (tb), Leon Chancler (ds, perc), Jose "Cepito" Areas (perc), Ron Montrose (g)
- ハービーのワーナー・ブラザーズ第2作。3管編成の 《ハービー・ハンコック・セクステット》 にゲスト・ミュージシャンが加わったメンバー構成である。また、本作よりデヴィッド・ルービンソンがプロデューサーとして参加。彼は70年代のハービー作品の大部分を手掛けた。
- 参加メンバーの名前になぜかスワヒリ語の 《名前》 がつけられている。ハービーの名前が Mwandishi (「作家」という意味らしい)、バスター・ウィリアムスの名前が Mchezaji というように。ジョン・マクラフリンがヒンドゥ・ネームのマハヴィシュヌを名乗っていたのと同じようなものだ。こういうのはすぐに廃れてしまったようだが、レオン・チャンクラーだけは、Ndugu という名前をずっと使い続けていた。
- 全3曲入り。いずれも13分、10分、21分と長い曲ばかりだ。演奏内容は、前作 "Fat Albert Rotunda" から一転して、ハービーのエレピを中心に、リヴァーブかけまくりの宇宙的なサウンド。アドリブ・ソロはかなり難解になっている。
- (1) はエレクトリック・ベースが15/8拍子のリフを繰り返すファンク・ナンバー。(バスター・ウィリアムスのベースは前作に比べて格段に上達している。)アフリカ風のパーカッションがすごい。ホセ・チェピート・アレアスはサンタナのパーカッション奏者。エドガー・ウィンター・グループのギタリスト、ロニー・モントローズが参加しているが、ミュート・ギターでチャカチャカとリズムを刻んでいるのみである。
- (2) は幻想的なスロー・ナンバー。70年代のハービーはこの路線の曲をいくつか演奏しているのだけれど、いずれも良い曲だと思う。
- (3) は構成のよくわからないフリー・ジャズ曲。長いだけでつかみどころがなく、盛り上がらない。途中でバンド演奏が終わってしまい、エレピとベースのデュオが延々続いてそのまま終わる。