Bobby Hutcherson / Happenings

Happenings

Happenings

  • 1966年2月6日録音。
  • Bobby Hutcherson (vib), Herbie Hancock (p), Bob Cranshaw (b), Joe Chambers (ds)
  • ボビー・ハッチャーソン(1941〜)は1960年代前半から活躍するヴィブラフォーン奏者。本アルバムはブルーノート・レーベルに録音したリーダー第4作。ハービー・ハンコックとの共演は、前作 "Components" (1965年)に続いて2回目となる。
  • 結論から言おう。人気のアルバムだがつまらない。ハッチャーソンのヴァイブとハービーのピアノの音(音域もコードワークも)が被っていて、互いに相殺し合い、演奏に幅が感じられないのである。
  • 全7曲入り。(4) "Maiden Voyage" のみハンコック作曲、その他はハッチャーソン作曲のオリジナル。人気曲の (4) につられて聴くとがっかりする。
  • むしろ、ヴァイブが管楽器のような鋭いフレーズで切り込む (5) のほうがよほど良いと思う。
  • ボビー・ハッチャーソンは、エリック・ドルフィーの "Out To Lunch" などのアルバムで、ピアノ抜きの優れた録音を残している人だ。だが、なぜか自身のリーダー作ではピアニストとの共演が多いのである。もちろん、ピアノとヴァイブの共演だったら、ジョン・ルイスミルト・ジャクソンチック・コリアゲイリー・バートンのような名演はいくつもある。しかし、本作ではハンコックとハッチャーソンの音がうまくかみ合っていないのだ。ベースとドラムも、目立つ場面が少なくて、全体に地味な印象しか残さないのである。