Sam Rivers / Contours

Contours

Contours

  • 1965年5月21日録音。
  • Freddie Hubbard (tp), Sam Rivers (ts, ss, fl), Herbie Hancock (p), Ron Carter (b), Joe Chambers (ds)
  • サム・リヴァース(1923〜2011)は、前衛派のサックス奏者。1964年にマイルス・デイヴィスクインテットに参加、来日したことで知られる。というよりも、わずかな期間のマイルスとの共演がなかったら、ほとんど顧みられることのないミュージシャンだろう。マイルスと共演して一躍有名になったのが41歳のとき。マイルスに彼を紹介したのは、当時17歳のトニー・ウィリアムスだったというから驚く。さらに、80歳を過ぎてからの作品が多いことに驚く。
  • 本アルバムは、リヴァースのリーダー第2作。共演者はハービー・ハンコックほか若手の面々である。全4曲入り。すべてリヴァース作曲のオリジナル。複雑で抽象的な曲が並んでいるが、フリー・ジャズの一歩手前で踏みとどまっている感じの演奏である。
  • (1) は鋭角的なソプラノ・サックスがかっこいいアップ・テンポの4ビート曲。ロン・カーターのベース・ソロもぐいぐいきて、いい感じ。
  • (2) は3拍子の複雑な曲。テナーとトランペットがユニゾンのテーマを吹き、ドラムがブレイクをきめる。
  • (3) はベースのリフにどろどろしたピアノとフルートが重なる曲。11分は長すぎかも。
  • (4) は再びアップ・テンポの4ビート曲。テナー・ソロは正体不明。ピアノ・ソロが一番長く、トランペット・ソロの前半はピアノが休む。ここでのハービーとフレディのソロは素晴らしい。ドラム・ソロの後、20秒くらいのテーマをテナーとトランペットが吹いて終わり。CD には (4) の別テイクが収録されているのだが、テナー・ソロだけは別テイクのほうが良いと思った。