John Coltrane / Infinity

Infinity

Infinity

  • (2) …… John Coltrane (ts, ss), McCoy Tyner (p), Alice Coltrane (harp, tamboura), Joan Chapman (tamboura), Jimmy Garrison (b), Elvin Jones (ds), Oran Coltrane (ds, strings) (原曲は1965年6月16日録音。)
  • (3) …… John Coltrane ts), McCoy Tyner (p), Alice Coltrane harp, vibes), Jimmy Garrison (b), Charlie Haden (b), Elvin Jones (ds, strings) (原曲は1965年9月22日録音。)
  • (1), (4) …… John Coltrane (ts, b-cl), Pharoah Sanders (ts, fl, piccolo), Alice Coltrane (p, organ, harp, vib, tympani), Jimmy Garrison (b), Charlie Haden (b), Rashied Ali (ds, perc, strings), Ray Appleton (perc, strings) (原曲は1966年2月2日録音。)
  • ジョン・コルトレーンが1965〜1966年に遺したスタジオ音源に、彼の死後、2度目の妻アリスがストリングスやパーカッション、チャーリー・ヘイデンのベースをオーヴァーダビングした変わり種アルバム。(1972年発売。)
  • 参加メンバーのところに strings とクレジットされているが、実際はアリス・コルトレーンが編曲し、ヴァイオリンやチェロなどは専門のミュージシャンが弾いているのだろう。
  • で、このオーヴァーダビングされたパートが長すぎ、目立ちすぎなのである。ストリングスが出てくる部分では、ソリスト以外のバンド演奏がほとんど聞こえないのだ。ストリングスの音自体も非常にアグレッシヴで、ビートルズの "A Day In The Life" みたいな感じになっている。
  • 全体の印象としては、フリー・ジャズというよりもプログレッシヴ・ロックに近い作品といって良いだろう。特に、(4) の後半、アリスのティンパニとオルガン・ソロからストリングスとテナー・サックスのエンディングにかけてのパートは、プログレそのものであり、前衛派のプログレとして聴くぶんには決して悪い出来ではない。(ジャズ作品としては論外。)
  • (1)〜(3) はオーヴァーダビングを行う前のオリジナル・ヴァージョンがいくつかのアルバムに分散、収録されている。(もちろん、オリジナルのほうが良い。)