キング・クリムゾン/アイランズ


  • 1971年発表。"Ialands"。
  • 本アルバムからメンバーは第2期となる。ロバート・フリップ(g, mellotron, harmonium)、メル・コリンズ(fl, b-fl, sax, vo)、ボズ(b, vo)、イアン・ウォーレス(ds, perc, vo)、ピート・シンフィールド(words, sounds and visions)。サポート・メンバーとして、キース・ティペット(p)、ポーリナ・ルーカス(vo)、ロビン・ミラー(oboe)、マーク・チャリグ(cornet)、ハリー・ミラー(ac-b)。
  • ベース&ヴォーカルとドラムが交代して、全体にジャズ、R&B の色が強くなった第4作。(1) はアコースティック・ベースが大々的に鳴るジャズ・ナンバー。(2) もジャズ。(3) はヴォーカルが突然シャウトする静かなバラード。(4) はジョン・レノン風の R&B。(5) はストリングスとオーボエによる室内楽曲(バンドは不参加)。(6) はピアノとハーモニウム(リード・オルガン)が印象的なバラード。曲によってメンバーも曲構成も全く違うのに、全体に通じる雰囲気みたいなものが共通していて、アルバムとしてのまとまり感がある名盤である。
  • 上の動画は、(2) 「船乗りの話」("Sailor's Tale")。ドラムとベースによる6/8拍子のリフ・ナンバーだが、メンバー全員ノリノリの演奏である。4:30あたりから始まるメロトロンの音も素晴らしい。(「宮殿」の頃と違ってうるさくないのに、迫力がある。)
  • 本作を最後に、オリジナル・メンバーだったピート・シンフィールドが脱退。彼は作詞とステージ演出(?)を担当していた人物で、クリムゾンでは演奏していないのだが、彼の存在感は抜けてからやっとわかるのである。(もちろん、彼の詞も素晴らしいのだけれど。)


Islands: 30th Anniversary Edition

Islands: 30th Anniversary Edition