1908年ロンドンオリンピックの話

オリンピック「勝つことより参加することに意義がある」の起源と謎について - 愛・蔵太の気になるメモ(homines id quod volunt credunt)
 コメントを書こうと思ったら、なぞなぞ認証の答がわからなかったのでこちらに。

Tug of war at the 1908 Summer Olympics - Wikipedia
 綱引きが行われたのは、1908年7月17〜18日。イギリス3チーム、スウェーデン1チーム、アメリカ1チームの合計5チームが出場し、イギリスが金・銀・銅メダルを独占しています。
 愛・蔵太さんの記事にも書かれていますが、イギリスの選手はスパイク靴を履くという独自ルールでアメリカに勝ったため、騒動になったとのこと。

http://www5a.biglobe.ne.jp/~accent/kazeno/calendar/1908.htm
 1908年のカレンダーを見ながら、一連の出来事を起った順に並べてみましょう。

  • 7月17日(金)・18日(土) - 綱引き試合開催
  • 7月19日(日) - タルボット司教、St Paul's Cathedral の礼拝説教で 「この五輪で重要なことは、勝利することより、むしろ、参加することにある」 と語る
  • 7月23日(木) - 陸上400m 決勝。アメリカ選手カーペンター失格になる
  • 7月24日(金) - クーベルタン氏、タルボット司教の言葉を引用する
  • 7月25日(土) - 陸上400m決勝再試合。アメリカ選手2名がボイコットしたため、イギリス選手ウィンダム・ハルスウェルが一人で走る

 時系列順にこれらを見る限り、少なくともタルボット司教は陸上400mとは無関係であることは確かです。一方、クーベルタン発言は、カーペンターの失格というアクシデントの翌日に行われたものですが、果たしてアメリカ選手の態度のみを叱ったものだったのかどうか。こればかりはよくわからないのですが、このときのロンドン大会は4月から延々と6ヶ月間にわたって開催されたようですから、英米両国ともに相当熱くなっていて、そういう背景みたいなのがあったのではないかと想像することができますね。


1908年ロンドンオリンピック - Wikipedia
 ほかにもいろんなエピソードや事件が書かれていて、非常に興味深いと思いました。