通天閣のビリケンさんがハリウッド映画に登場していた!
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/100429/trd1004291801020-n1.htm
通天閣の幸福な神様として知られる 「ビリケンさん」 がブームになっているらしい。このビリケンさん、実はアメリカが発祥なのだそうである。
ビリケンさんが誕生したのは1908年のアメリカ。展覧会に出展する作品の制作に頭を悩ませていた女性美術家、フローレンス・プリッツが、夢の中に出てきた神様を形にした−というのが定説だ。展覧会で注目された奇妙な形の神様はその後、幸運のマスコットとして広まっていく。翌年就任した第27代大統領、ウィリアム・タフトの愛称「ビリー」から「ビリケン」と名付けられ、作者からその権利を買ったシカゴの会社が売り出した人形が全米で爆発的に売れたという。
100年前の大ブームの痕跡が、少しだけアメリカに残っている。ミズーリ州セントルイスのセントルイス大学では、少し形を変えたビリケンさんが現在も大学のマスコットとして親しまれている。1940年に公開されたヴィヴィアン・リーとロバート・テーラーの名作映画「哀愁」にも、第一次世界大戦に出征する恋人にヴィヴィアン・リーがお守りとして小さなビリケン人形を手渡すシーンがある。
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/100429/trd1004291801020-n2.htm
通天閣のビリケンさんは一度だけ見に行ったことがあるのだが、こんな話は知らなかった。映画 『哀愁』 を短くまとめた動画が YouTube にあったので、ちょっと見てみよう。
冒頭、主人公ロイ(ロバート・テイラー)が右手に何かを握りしめている。そこにかぶさる台詞。続いて、場面はロイの回想となる。1:00 からのシーンは冒頭の台詞と同じ会話が交わされ、ここにビリケンさんが登場する。
ロイが戦死したと思いこんだヒロイン、マイラ(ヴィヴィアン・リー)は絶望から娼婦に身を落す。そこへまさかのロイとの再会。7:43 からのシーンで、ロイはマイラにビリケンさんを返す。
「ロイとは結婚できない」 ――思い悩んだマイラは、トラックの前に身を投げ、命を絶つ。9:25、事故現場の路上にビリケンさんが残されているのが印象的だ。
もう最初から最後まで、ビリケンさん大活躍である。『愛と哀しみのビリケンさん』 とか 『ウォータールー橋のビリケンさん』 とか、そんな感じのタイトルのほうがしっくり来るのではないだろうか。
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