ジェリー・マリガン・カルテット・アット・ストーリーヴィル
ジェリー・マリガン・カルテット・アット・ストーリーヴィル (紙ジャケット仕様)
- アーティスト: ジェリー・マリガン,ボブ・ブルックマイヤー,ビル・クロウ,デイヴ・ベイリー
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2002/04/26
- メディア: CD
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ジェリー・マリガン(1927-1996) は1940年代以降、半世紀近くにわたって活躍したバリトン・サックス奏者であり、作・編曲者としても超一流の実力を持つジャズ・ミュージシャンであった。彼の最盛期である50年代のバンドは、ピアノレス・カルテット編成が多く、本作もピアノ、ギターなどのコード楽器が加わっていないのが特徴である。
サックス、トロンボーン、ベースと単音楽器が3人しかいないのに、美しいハーモニーと厚みのあるサウンドを奏でるのだから、それだけでもすごいことなのだが、とにかく全員が忙しいのである。スタン・ゲッツなどは自分のソロが終わると、ステージの袖に引っ込んでしまったらしいが、彼らは違う。最初から最後まできちっと仕事をこなしている。しかも、ノリまくりスイングしまくりで、聴衆を楽しませ、飽きさせない。もちろん彼ら自身も楽しんで演奏している。低音楽器ばかりなので、象がダンスしているような感じの音楽ではあるが、決して重たいものではなく、アップ・テンポの曲が多いこともあって、軽快なモダン・ジャズになっているのがた・た・楽しい。
さよならバードランド―あるジャズ・ミュージシャンの回想 (新潮文庫)
- 作者: ビルクロウ,Bill Crow,村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1999/01/28
- メディア: 文庫
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ビル・クロウはミュージシャンとしては地味な存在だが、「アット・ストーリーヴィル」 における堅実なベース演奏はこのバンドにおいて重要な位置を占めているといえよう。村上春樹がきっかけでジャズを聴き始めたというような方には、ぜひ聴いていただきたいアルバムだと思う。