ル=グウィン 『ゲド戦記1 影との戦い』

 1を読むのは3回目。まとまらないので箇条書き。

  • 4までしか読んだことがなかった。今回は岩波少年文庫で6まで読むつもり。
  • 以前読んだときは、1と3が面白いと思った。主人公の冒険が多いからだろう。でも、2が一番好きという人もいる。
  • 1は過去2回読んでいるのに、細かいところなど完全に忘れていた。
  • ル=グウィンの文章は読みにくい。いろんな事柄をたくさん詰め込み過ぎていて、理解するのに時間がかかる。(でも、全体の読後感は悪くない。)
  • 全10章のうち、ゲドが親友カラスノエンドウと再会する9章以降、俄然面白くなるのだが、そこまでが長い。
  • カラスノエンドウとその妹ノコギリソウのキャラクターは最高。でも、ちょっとしか出てこない。
  • 口絵の地図に描かれているのは、およそ1,500マイル四方。インドネシアとフィリピンを合わせたくらいの広さで、アメリカ合衆国本土よりは広い。(それにしても、見にくい地図だ。)
  • ゲドの父親は鍛冶屋であり、鉄器が用いられている模様。船乗りたちは羅針盤を使用している。一方、カルガド人の防具は青銅製。
  • 印刷技術はなくて、文字を用いるのは魔術師、まじない師など特権階級のみ。手紙という通信手段はあるが、郵便や飛脚のような制度がなく、自分で運ぶしかない。(オジオンが書いた紹介状を、ゲドが学院長に届ける場面がある。)
  • 潮の満干があるのだから、月もあるだろう、と思っていたら、やっぱりあった。でも新月の描写しかないな。多島海は北半球だな。(そんなことを考えるのは SF 脳である。)


影との戦い―ゲド戦記〈1〉 (岩波少年文庫)

影との戦い―ゲド戦記〈1〉 (岩波少年文庫)