第6講 夏目漱石『三四郎』(2)
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講義ノート
講義の最中にとったノートをほぼそのまま写したものなので、文責はすべて kanimaster にあります。
- 漱石について書いた人
- 『虞美人草』
- 『坑夫』
- 明治41年1〜4月、新聞連載。
- 『三四郎』
- 小説に描かれた年代について
- 一般には、新聞連載と同時進行とされている。
- 主人公について
- 汽車の場面について
- 日露戦争……1904〜1905年
- 「亡びるね」
- 登場人物
- 野々宮宗八
- 野々宮よし子
- 里見美禰子
- 里見恭助(美禰子の兄。ほとんど登場しない)
- 佐々木与次郎
- 広田萇(ちょう)
- 原口
- 親が出てこないのが特徴。(トレンディドラマのように。)
- 下宿は本郷あたり。
- 池のほとり
- グルーズ……19世紀の画家
- 美禰子は23歳。三四郎と同い年。
- 9〜12月の出来事を描いている。新聞連載と同時進行。
- ライスカレーが出てくる。安っぽい食べ物ではなく、当時は最先端のハイカラな食べ物だった。
- 美禰子も那美(草枕)も、やたらと男を誘惑する。
- 村上春樹の小説にも、男を誘惑する女性が多い。精神を病んだ女だと思うが、村上は若い頃、そういう女性とつきあった経験があったのだろう。
- 朝日新聞について
- 当時の学校は9月始まりだった。4月始まりになったのは大正。
- 女の轢死
- 三輪田の御光さん……田舎娘を連想させる名前。
- しかし、漱石は福岡へ行ったことがなく、適当に書いている。
- アフラ・ベーン……17世紀の女性作家。『オルノーコ』(岩波文庫)は面白くはない。
- 精神を病む、というのは現代のことだと思われているが、そういうのは昔からあった。ストレスも昔からあった。
- 漱石の女嫌いについて
- 「女が偉くなると、こういう独身ものがたくさんできてくる」という原口の科白。
- 雲の形……シェークスピアに、そのままの会話が出てくる。
- 男は、美人を見たら些細なことで誤解する生き物である。
次回
- 女は罪。
- 美禰子はいかにして、三四郎を誤解させたか。