『夜明け前』 の顛末

 ようやく読み終わったので、本の感想以外のことをいくつか。

  • 正味1ヶ月かかった。1日平均40ページくらい。じっくり味わうように、酔ったように読んだ。
  • 読むのが早い人だったら、1週間くらいで読めるかもしれない。「3日で読んだ」 という人もいるかもしれないが、たぶんそういう人にはこの本の良さはわからないと思う。
  • 藤村の小説には結構ギャグが含まれているのだけど、こんなに笑えるとは思わなかった。
  • 第二部(下)の後半は、泣きながら読んだ。
  • 夢中になりすぎて、電車を乗り越したことがある。
  • 第二部(下)を猫にぼろぼろにされた。たぶん夜中に猫が読んでいる。
  • 読み終わったあとの達成感というものはない。どちらかというと、読み終わるのが惜しい、もっとずっと読んでいたいと思った。『細雪』 のときも同様だった。
  • 日本の長編小説ベスト5に入る傑作だと思う。世界の長編小説ベスト10くらいに入るかもしれない。