『「坊っちゃん」はなぜ市電の技術者になったか』
- 作者: 小池滋
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- 作者: 河内一郎
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「夏目漱石の小説に登場する食べ物」を切り口に、江戸・明治・大正期の食品、食文化について書かれたエッセイ集で、これも面白かった。著者は長年食品メーカーに勤めた専門家だが、本書を著すにあたって、さらに取材をすすめただけあって、実に様々な興味深いエピソードが書かれているのである。
特に 『三四郎』は秀逸。小説の冒頭で、主人公が駅弁を食べる場面が出てくるのだが、果たしてこの駅弁はどの駅で買ったものなのか(!)、弁当のおかずの内容と明治30年代の鉄道時刻表から推理するというミステリー仕立ての展開に圧倒される。