島崎藤村 『春』
- 作者: 島崎藤村
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1950/11/30
- メディア: 文庫
- 購入: 1人 クリック: 6回
- この商品を含むブログ (19件) を見る
- 作者の自伝的小説なのだが、主人公が登場しない場面も結構多い。視点がころころ変わるので、やや不安定な感じがする。
- 先輩かつ友人の青木の存在感が圧倒的。主人公を凌ぐのではないか。
- 青木のモデルとなった詩人・評論家の北村透谷の著した作品がまるまる引用されていたりする。
- 青木が自作の新体詩を大きな声で吟ずる場面が出てくる。どんな雰囲気だったんだろう? こればかりは、文章からわからない。
- 藤村たちがやっていた同人雑誌に寄稿していた樋口一葉が、ちょっとだけ登場する。
- 若い女が髪を丸髷に結う、というのは結婚するという意味である。こういう表現については注釈がほしいと思った。
- 後半、主人公が昔を回想する場面は静かに感動した。
その他の感想はこちらから。
FETISH STATION - 島崎藤村 『春』