Bill Evans With Jeremy Steig / What's New

ホワッツ・ニュー

ホワッツ・ニュー

  • 1969年1月30日、2月3, 5日、3月11日録音。
  • Bill Evans (p), Jeremy Steig (fl), Eddie Gomez (b), Marty Morrell (ds)

 ビル・エヴァンス・トリオに、実に4年ぶりとなる新ドラマー、マーティ・モレルが加入。フルートの鬼才、ジェレミー・スタイグを迎えた、新トリオ+1 という編成による録音である。
 全7曲入り。ピアノの音はやや潰れ気味。一方、ベースとドラムの音は非常によく響いている。
 アップテンポの (1) がとにかくかっこいい。まず、最初のテーマはベースとフルートのユニゾン。次のコーラスは、ピアノ、フルート、ベースの順に4小節ずつのソロ。さらに続いて、無伴奏ピアノ・ソロから、ベースとドラムが加わるところまで、ゾクゾクしっぱなしである。
 (2), (3), (6) はスロー・バラード。これがまた素晴らしいのだけれど、フルートのブチューッという音はなんとかならなかったのか。(4) はおなじみの「枯葉」。(5) はスロー・ブルース。
 そして、(7) "So What" がまたかっこいいのだ。4人とも一触即発、鬼気迫る感じの演奏である。エディ・ゴメスのベースを僕はあまり好きでなかったのだけれども、これは本当にすごいと思う。
 現在、ビル・エヴァンスのすべてのアルバムの中で、個人的に最も再生回数の多い作品である。