Bill Evans / Time Remembered

Time Remembered

Time Remembered

  • (1)〜(4) …… 1962年4月4日録音。
  • (5) …… 1958年12月15日録音。
  • (6)〜(9) …… 1963年5月30日録音。
  • (10)〜(13) …… 1963年5月31日録音。
  • Bill Evans (p), Chuck Israels (b), Larry Bunker (ds)

 ビル・エヴァンスの死後に発表されたオムニバス盤。(1)〜(5) はソロ・ピアノ。(6)〜(13) はトリオ演奏で、シェリーズ・マン・ホール(ロスアンゼルス)におけるライヴ録音。
 10分を超える (1) "Danny Boy" が素晴らしい。中山康樹は『新・エヴァンスを聴け!』(ゴマ文庫)の中で、「演奏は完全に破綻している」と述べているが、そんなことはない。全体が3つのパートから構成されている、ちゃんとした演奏なのだ。しかも、深い。こんなにしみじみと迫るようなダニー・ボーイがほかにあるだろうか。
 (1) に比べると、(2)〜(4) は平凡。
 (5) は "Everybody Digs Bill Evans" のボーナス・トラックと同一テイク。
 (6)〜(13) は、アルバム "At Shelly's Manne Hole" と同日の録音だが、重複曲はない。この中では (6) "Love Man" のピアノの音が濁っている(ペダルの使い方に原因がある)ほかは、悪くない演奏だと思う。ドラムのラリー・バンカーは、このシェリーズ・マン・ホールのライヴが初参加らしい。