Thelonious Monk Plays Duke Ellington

Plays Duke Ellington

Plays Duke Ellington

 リヴァーサイド・レーベル移籍第1作。
 ふつう、移籍第1作といったら演奏もプロデュースもかなり力を注ぐだろう。いや、モンク自身は力を注いだ結果なのかもしれない。しかし、このピアノ・トリオ・アルバムは地味すぎる。プロデューサーのオーリン・キープニューズもなんだか及び腰だ。大作曲家であるモンクに、オリジナル曲を演奏させず、カヴァー・アルバムを作らせてしまったのだから。
 それでも、本作は名盤中の名盤なのである。デューク・エリントン(1899〜1974)の名曲を集めたカヴァー・アルバムは無数に存在するが、本作は最上級といって良いだろう。
 モンクの朴訥なピアノも素晴らしいし、オスカー・ペティフォードとケニー・クラークのサポートも見事だ。ベースのペティフォード(1922〜1960)は40年代にエリントンと共演した経験もあるらしい。
 アルバム・カヴァーは2種類あって、アンリ・ルソーの絵画を使用したカヴァーが印象的。