Miles Davis / Dark Magus

Dark Magus: Live At Carnegie Hall [2-CD SET]

• 1974年3月30日録音。
• Miles Davis (tp, org), Dave Liebman (ss, ts), Azar Lawrence (ts), Pete Cosey (g, perc), Reggie Lucas, Dominique Gaumont (g), Michael Henderson (el-b), Al Foster (ds), Mtume (perc)

　カーネギー・ホール（ニューヨーク）におけるライヴ録音を収録した2枚組アルバム。オリジナル LP は1977年に日本でのみ発売された。（アメリカでは1997年にようやく CD 化された。）
　1972年以降のファンク・バンドのライヴは何枚か出ているが、本作は最もテンションが高く、激しい演奏になっている。メンバーは7人編成で、後半はさらにエイゾー・ローレンス (ts) とドミニク・ガモー (g) が加わっている。人数が多いようだけれども、インド楽器の二人が抜けているため、リズムがすっきりとしてシンプルになっていると思う。
　CD は2枚組全8トラックと表示されているが、ときどきテンポやリフが変わる程度で、「曲」と呼んでよいのかどうかわからないような演奏が延々と続く。
　ベースとパーカッションの音が割れぎみだけれど、それだけ音圧が高く、圧倒される。きつめのリヴァーブも良い感じ。
　前半のリフは "Pangaea" （1975年録音）と、後半は "Agharta" （同）と同じなのだが、かなり雰囲気は違う。僕は本アルバムのほうが好きだ。