Miles Davis / In Concert

イン・コンサート

イン・コンサート

  • 1972年9月29日録音。
  • Miles Davis (tp), Carlos Garnett (ss, ts), Cedric Lawson (key), Reggie Lucas (g), Khalil Balakrishna (el-sitar), Michael Henderson (el-b), Al Foster (ds), Badal Roy (tabla), James Mtume (perc)

 フィルハーモニック・ホールにおけるライヴ録音。ジャケットは "On The Corner" に似ているし、参加メンバーも重複しているが、全く内容の異なるアルバム(2枚組)である。
 72年6月に "On The Corner" スタジオ録音を終了したマイルスは、セッションの参加メンバーの中から、新しいバンドを結成した。そして、アルバム発売にあわせて10月24日からツアーを開始する予定だったのだが、10月9日に彼は自動車事故のため両下腿骨折という重傷を負ってしまう。本作はツアーの前月に行われたプレビュー・コンサートの一つを収録したものである。
 オリジナル LP は全4曲入り。 PART I 〜 PART IV と題された曲が各面に1曲ずつ収録されている。また、PART I と PART II の冒頭に、後から追加されたと思われる拍手の音が聞こえる。
 公式なライヴ録音としては音質が非常に悪く、高音域がこもっている。(1997年にリマスター盤が出ているようだが未聴。)
 "Jack Johnson" の2曲を除けば、当時は全部新曲だったのだが、「曲」といってもベースのリフだけであり、テーマやメロディのようなものはほとんど出てこない。とにかく、最初から最後までファンクをやっているというだけの演奏で、特に盛り上がる場面もなく、単調でつまらない。それから、メンバー構成に問題があって、サックスとキーボードは下手。ギターもソロになるとダメ。シタールもライヴ向きではなかった。そして、何度も書くけど、マイルスのワウワウ・トランペットは大嫌いである。