Herbie Hancock / Crossings

クロッシングス

クロッシングス

  • 1972年2月録音。
  • Herbie Hancock (p, el-p, mellotron, perc), Eddie Henderson (tp, flh, perc), Billy Hart (ds, perc), Julian Priester (b-tb, t-tb, a-tb, perc), Buster Williams (el-b, b, perc), Bennie Maupin (ss, a-fl, b-cl, piccolo, perc), Patrick Gleeson (synth), Victor Pontoja (perc), etc.
  • ハービーのワーナー・ブラザース第3作。前作 "Mwandishi" と同じセクステットに、ムーグ・シンセサイザー、パーカッションほかゲスト・ミュージシャンが加わった編成である。
  • 全3曲入り。(1) はハンコック作曲。(2) と (3) はベニー・モウピン作曲。
  • (1) は25分近い大作。冒頭2分半は全員によるパーカッション大会。その後、エレピの音がだんだん大きくなってきて、ガーンと始まるバンド演奏がかっこいい。アフロ、ファンクなど何度か曲調を変えながら演奏が続くのだが、冗長にならないのは曲の構成がしっかり練られているからだろう。途中に出てくるファンクの箇所では、ベースのパートをシンセサイザーが担当している。(シンセはハービーではなく、パトリック・グリーソンという人が弾いている。)後半のソプラノ・サックス・ソロも素晴らしい。リヴァーブかけまくりなのだが、途中でリヴァーブを強くしたり弱くしたり不思議な効果を生んでいる。
  • (2) はエレピとシンセの音が幻想的なフリー・ジャズ曲。散漫になりがちな演奏をバスター・ウィリアムスのベースが引き締めている。
  • (3) もまた幻想的なソロー・ナンバー。メロトロンが使われていて、ちょっとプログレ風のサウンドになっている。