Kenny Dorham / Una Mas

Una Mas

Una Mas

  • 1963年4月1日録音。
  • Kenny Dorham (tp), Joe Henderson (ts), Herbie Hancock (p), Butch Warren (b), Tony Williams (ds)
  • ベテラン・トランペット奏者、ケニー・ドーハム(1924〜1972)のリーダー作。ハービー・ハンコックトニー・ウィリアムスは "My Point Of View" に続くセッション。ジョー・ヘンダーソンは本作が初レコーディングとなる。
  • 全4曲入り。(1)〜(3) はドーハム作曲のオリジナル。(4) はスタンダード曲。
  • (1) "Una Mas (One More Time)" は軽快なラテン・ナンバー。15分におよぶ長尺演奏だが一気に聞かせる。ドーハムの曲だけれど "Watermelon Man" に近い曲想であり、ハービーのピアノが(音量的にも)目立っている。ジョー・ヘンダーソンも好サポート。
  • (2) は管楽器がリズム・パートを演奏するバップ・ナンバー。ピアノのオブリガートがぶっ飛んでいる。こういう曲を聴くと、ハービーはリーダー作よりもサイドメンとしてピアノを弾いているときのほうが楽しそうな感じがする。
  • (3) はボサノヴァを部分的に取り入れた佳曲。ドーハムは曲作りも優れている。あまり目立たないのだが、ブッチ・ウォーレンのベースが上手いなあと思う。
  • ケニー・ドーハムはその後、ジョー・ヘンダーソンとの共演作を何枚か残しているが、1964年には引退状態となる。健康状態の悪化が原因とされているが、音楽の上では世代交代がすすんできたと言えるだろう。