John Coltrane / Expression

EXPRESSION

EXPRESSION

  • (2), (3) …… 1967年2月15日録音。(1), (5) …… 1967年3月7日録音。(4) …… 1967年(日付不明)録音。
  • John Coltrane (ts, fl), Pharoah Sanders (piccolo), Alice Coltrane (p), Jimmy Garrison (b), Rashied Ali (ds)
  • ジョン・コルトレーン(1926-1967)は、1967年7月17日、肝臓癌のため死去した。本アルバムは最晩年のコルトレーンのスタジオ録音の中から選曲され、同年9月に発売された作品集である。
  • このアルバムの優れている点は、選曲の良さにある。咆哮、絶叫といった演奏の多かった晩年の作品の中から、比較的静かな、静謐、沈鬱なものを選び、一種の 《悟りの境地》 であるかのような雰囲気を伝えているからだ。
  • (2) ではコルトレーンはフルートを吹いている。過去にも何度か使用している楽器だが、フルートのみというのはこれ1曲だろう。沈鬱を通り越して、幽玄と呼びたいような不思議な演奏である。ピッコロを吹くファラオ・サンダースはこの曲のみ参加している。
  • (3) の冒頭では『至上の愛』のテーマが登場する。この旋律に続く演奏は、『至上の愛』へのコルトレーン自身の回答だったのだろうか。
  • (5) は CD 追加曲(1991年版 CD ではモノラル・ミックス)。この曲のみかなり雰囲気が違っていて、不快になるので聴かないようにしている。(4) までで終われば名盤だと思うのだけど。