John Coltrane / Transition

Transition

Transition

  • (1)〜(3) …… John Coltrane (ts), McCoy Tyner (p), Jimmy Garrison (b), Elvin Jones (ds) (1965年6月10日録音。)
  • (4) …… John Coltrane (ts), Elvin Jones (ds) (1965年6月16日録音。)
  • 1965年6月のスタジオ録音未発表曲を集めたオムニバス盤。(1970年発売。)版によって収録曲に異動があるため、手元の CD (1993年アメリカ盤)の曲名を下に記すことにする。
  • (1) "Transition" は『至上の愛』の Part2 に似て、コルトレーンが同じフレーズを繰り返すテーマから始まる。力強い演奏だが、録音バランスのせいかドラムの音が弱く単調に聞こえる。
  • (2) "Welcome" はマッコイ・タイナーの華やかなピアノが印象的なテンポ・ルバート(一定のテンポを繰り返さず緩急自在に演奏する)の曲。コルトレーンのソロはなく、ハイトーンのテナーが美しいテーマを繰り返すのみである。
  • (3) "Suite" (組曲)はタイトルどおり、メンバーのソロをフィーチャーした21分の大作。全体の構成は、このセッションの2週間後に演奏される "Ascesion" に酷似しており、コルトレーンのソロもキーを完全に無視してフリー・ジャズの領域に入りこんでいる。ただし、ベースとドラムのソロは長いだけで退屈。
  • (4) "Vigil" はコルトレーンとエルヴィンのデュエット。完全な即興演奏で、テナーとドラムの応酬が10分近く続く。こういう丁々発止のやりとりがあればこそのモダン・ジャズであって、ちっとも退屈しない。名演奏である。

Dear Lord

  • 1965年5月26日録音。
  • John Coltrane (ts), McCoy Tyner (p), Jimmy Garrison (b), Roy Haynes (ds)
  • "Dear Lord" は、以前の版の CD "Transition" に収録されていたコルトレーン作曲のバラード曲。現在発売されている同アルバムには入っていなくて、他のオムニバス盤に収録されているようだ。
  • わざわざ1曲だけここで取り上げたのは、もちろん大好きな曲だからである。
  • Amazon MP3 ストアの "Transition" アルバム( asin:B00BJVQYV8 )には収録されているのだが、音質が悪くテープの回転ムラみたいな音の震えがあるので、買わないほうがいいです。
  • 試聴・購入は iTunes ストアがおすすめ。→ https://itunes.apple.com/jp/album/spiritual/id14162419