キング・クリムゾン/レヴェル・ファイヴ


  • 2001年発表のライヴ・アルバム。"Level Five"。
  • 僕が持っている US 盤 CD には詳細が書かれていないのだが、2001年夏のアメリカ・ツアーでの録音を収録、同年11〜12月のツアーのライヴ会場で先行販売されたらしい。
  • メンバーは前作同様、エイドリアン・ブリュー(g, vo)、ロバート・フリップ(g)、トレイ・ガン(Warr guitar)、パット・マステロット(ds)。
  • 全5曲収録46分と、1枚モノのライヴ盤としては短めの演奏時間だが、5曲中3曲が新曲であり、どの演奏も前作 "Heavy ConsturKction" とは比べものにならないほど、演奏の質が高い。
  • 正直言うと、本作以降のアルバムはリアル・タイムでは聴いていなくて、わりと最近になってまとめて聴くようになったのだが、2001〜2003年あたりの第6期クリムゾンは楽曲の良さ、メンバーのテクニック、バンドとしてのまとまりなど、いずれもずば抜けている。過去のクリムゾンは一体何だったのだろう? と思ってしまうほどの充実ぶりなのだ。
  • (1) "Dangerous Curves" はヘヴィーなリフ・ナンバー。シンプルなリフの繰り返しは、最初期の "The Devil's Triangle" (ホルストの『惑星』が原曲)を連想させる。2003年発表のスタジオ録音盤 "The Power To Believe" で再演された曲である。
  • (2) "Level Five" (上の動画)は「太陽と旋律」の系譜に属する変拍子プログレ曲。かっこいいのだが、なぜかこの曲だけモノラル・ミックスである。(1) と同じく、"The Power To Believe" にステレオ・ミックスで再演(新録音)されている。
  • (3) "Virtuous Circle" はトレイ・ガンの Warr guitar(ベース・パートを演奏するオリジナル弦楽器)のリフを中心にした即興曲。ステレオ・ミックスだが、前半は楽器の音がセンターに集中していて、後半、左右に音がパッと拡がるところが気持ち良い。(ここまでが新曲。)
  • (4) "The ConstruKction Of Light" は本作唯一のヴォーカル曲。前々作、前作に続いて、3回目の録音だが、このテイクがベストだと思う。
  • (5) "The Deception Of The Thrush" の曲名は前作で初披露されているが、ほぼ即興的な内容。後半、隠しトラックが入っていて、ギター弾きまくり。ドラムもかっこいい。


Level Five

Level Five