キング・クリムゾン/スラックアタック


  • 1996年発表のライヴ編集アルバム。"THRaKaTTaK"。
  • メンバーは、ロバート・フリップ(g, soundscapes)、エイドリアン・ブリュー(g)、トレイ・ガン(warr guitar)、トニー・レヴィン(electric upright bass)、パット・マステロット(ds)、ビル・ブラッフォード(ds, marimba)。
  • 1995年10〜11月のライヴ音源(日本公演も含まれている)から、"THRAK" のテーマ部分と中間の即興演奏部分を編集でつないだ企画モノ。全8曲がクレジットされているが、最初と最後が "THRAK" のテーマ、それ以外が即興演奏で、全部つながって1つの曲という形で収録されている。(テーマの本体は約1分の短い曲である。)全編インストゥルメンタルであり、クリムゾン名義のアルバムで唯一、ヴォーカルがない。
  • "THRAK" という曲は、1990年代に発表されたキング・クリムゾンのアルバム、 "VROOOM"、 "THRAK"、 "B'BOOM" の全てに収録されていて、しかも "B'BOOM" には2ヴァージョン収録されているから、このアルバムで通算5回目(しかも2ヴァージョン収録)となる。
  • どんだけ "THRAK" 好きなんだよ!
  • 同一楽曲の別ヴァージョンなら、クリムゾンはほかにも多数発表しているのだが、問題はその内容である。曲の中間の即興演奏部分がつまらないのだ。本アルバムは実質全1曲57分。デビュー盤の「ムーンチャイルド」を1時間弱に拡大したようなものである。延々とリズムのないインプロヴィゼーションの垂れ流しを聞かされるのはつらい。こんな CD を新作として発売したレコード会社もひどいものだ。
  • 上の動画は、アルバム冒頭の "THRAK"。前半はロバート・フリップによる Soundscapes (ギター・シンセサイザーみたいなやつ)のソロ。0:57 から約1分間のヘヴィーなテーマ演奏。
  • トレイ・ガンが弾いている Warr Guitars はステッィクに似た低音楽器。 Warr というのは製作者の名前らしい。
  • 今どき買うひとはいないと思うが、買ってはいけない CD である。


スラック・アタック(紙ジャケット仕様)

スラック・アタック(紙ジャケット仕様)