村上春樹 『1Q84 BOOK 1』

 天吾は両手で、空中にある架空の箱を支えるようなかっこうをした。とくに意味のない動作だったが、何かそういった架空のものが、感情を伝えるための仲立ちとして必要だった。


 村上春樹1Q84 BOOK 1』 第4章 (天吾) あなたがそれを望むのであれば

 『1Q84』の主人公もまた、ろくろを回していたのだった。


1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉前編 (新潮文庫)

1Q84 BOOK1〈4月‐6月〉前編 (新潮文庫)